日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
Cap Polyposisの1例
田中 千弘横尾 直樹北角 泰人白子 隆志浦 克明田中 善宏
著者情報
ジャーナル フリー

2002 年 63 巻 2 号 p. 435-438

詳細
抄録
今回われわれは,比較的新しい概念の疾患であるcap polyposisの1例を経験したので報告する.症例は21歳,男性.主訴は,下血.既往歴として, 14歳時,下血を主訴にポリープ切除術を受けている. 18歳頃から再び下血し,近医よりvillous tumorを疑われ,当科紹介された.注腸検査では,肛門縁直上から約6~7cm口側にわたる全周性の病変で,表面に粗大な隆起が多発しており,腫瘤性病変かポリープの集籏病変かの判別は困難であった.内視鏡検査では,表面が白色付着物に覆われた多数の隆起性病変を認めた.隆起性病変の間には正常粘膜が介在し,炎症あるいはその他の原因による多発性ポリープの像を呈していた.経肛門的ポリープ切除による病理組織学的検査では,帽子状の肉芽組織に覆われており,炎症性過形成性ポリープと診断された.以上の検査所見からcap polyposisと診断し,保存的に経過をみたところ,下血症状はほぼ消失し, 2カ月後の再検では所見の悪化を認めていない.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top