日本臨床外科学会雑誌
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早期胆嚢・胆管癌の同時性重複癌の1例
中村 育夫村林 紘二赤坂 義和楠田 司宮原 成樹高橋 幸二小川 朋子臼井 正信永井 盛太堀 智英
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2002 年 63 巻 7 号 p. 1787-1792

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抄録
非常に稀な早期胆嚢・胆管癌の同時性重複癌の1例を経験したので報告する.症例は78歳,男性.心窩部痛にて当院内科を受診した.腹部CTでは,胆嚢は頸部から体部にかけて壁肥厚を認めた.また,総胆管は18mmと拡張していたが結石は認めず,膵腫瘍やリンパ節腫脹も認めなかった. ERCPでは,総胆管は拡張し総肝管に14mmの陰影欠損を認めた. EUSでは,胆嚢上皮の限局性肥厚を認めた.胆嚢腫瘍と総肝管腫瘍と診断され,当科を紹介された.上記診断にて開腹下に手術を施行した.術中所見では,胆嚢腫瘍は明らかではなかったが総肝管内に径10mmの結節性病変を認めたため胆管癌と診断し,肝外胆道切除術,総肝管空腸吻合術を施行した.病理組織学的には上部胆管癌および胆嚢癌で深達度は共にmであり,リンパ節転移や脈管浸潤は認めなかった.
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