抄録
下大静脈と肝静脈に接した6 cmに及ぶ尾状葉転移のため一期的肝切除困難と判断した結腸癌同時性多発肝転移症例に対し,原発巣切除を先行しその後静注および動注用リザーバ埋込み術を施行した.更にリザーバを用いての在宅化学療法を外来で約半年間施行したところ著明な縮小効果がえられたため尾状葉転移巣を含め二期的に肝切除施行しえた.組織学的検索では肝病巣にごくわずかのviable cellを認めるのみであった.肝切除術後約1年半経過の現在,無再発生存中である.一期的肝切除困難な結腸癌同時性尾状葉転移症例に対しPharmacokinetic modulating chemotherapy (PMC)を中心とした化学療法施行後二期的に肝転移巣を切除しえた1例について報告する.