日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
完全内臓逆位症に合併した左副腎近傍パラガングリオーマの1例
村瀬 勝俊角 泰廣澤田 傑島本 強吉田 直優尾関 豊
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 64 巻 2 号 p. 463-467

詳細
抄録
完全内臓逆位症に合併した左副腎近傍パラガングリオーマの1例を経験した.症例は74歳の女性.偶然施行された腹部USで左副腎に接する腫瘤と内臓逆位症を指摘され当科へ紹介された.腹部US, CT, MRIで完全内臓逆位症を認め,左腎の頭側で肝後区域の内側に境界明瞭な3cm大の腫瘤を認めた.血中および尿中カテコラミンが異常高値を示し, MIBGシンチグラフィーで左副腎に一致して集積像を認めた.以上の所見から左副腎褐色細胞腫と診断し,腫瘍摘出術を施行した.病理組織学的に腫瘍と副腎組織の境界が明瞭であることから,副腎外の副腎近傍に発生した後腹膜原発パラガングリオーマと診断した.術後カテコラミン値は正常化し,術後9カ月の時点で再発徴候は認めていない.完全内臓逆位症に合併したパラガングリオーマの報告例はなく,本邦初例と思われ報告した.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top