日本臨床外科学会雑誌
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脾サルコイドーシスの1例
廣澤 知一郎瀬下 明良亀岡 信悟村杉 雅秀大貫 恭正
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キーワード: サルコイドーシス, 脾臓
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2003 年 64 巻 2 号 p. 458-462

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抄録
今回われわれは比較的稀な脾サルコイドーシスの1例を経験した.症例は71歳女性で,肺サルコイドーシスの手術後,腹部CTにて脾臓に結節像を認め,経過観察するも次第に増大,多発傾向を示したため,摘脾術を施行した.本邦で報告された脾サルコイドーシスは12例あり,そのうち5例が脾原発悪性腫瘍を否定できず,摘脾術を施行し術後病理で診断されていた.手術を施行しなかった他の7例は肝病変も認め,肝生検により診断されていた.脾サルコイドーシスは80~90%が2年以内に自然治癒し,残りが遷延するといわれている2)が,問題点としては増大,増加傾向を示す症例に対しての治療法であると思われる.治療法にはステロイド療法と手術があるが,本症例では脾腫瘍が増大した時点で全身状態が落ち着いており,他病変がないことと,脾原発腫瘍も否定できないことから手術に踏み切った.この様な症例では確定診断するという点からも手術の適応であると思われた.
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