日本臨床外科学会雑誌
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急性膵炎の早期に発生し急激な増大をきたした膵十二指腸動脈瘤の1例
牧本 伸一郎小松 輝也坂本 一喜新保 雅也林部 章仲本 剛園村 哲郎
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2003 年 64 巻 4 号 p. 969-973

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抄録
膵十二指腸動脈瘤は腹部内臓動脈瘤の中でも比較的稀な疾患であるが,今回,急性膵炎の治療中に動脈瘤が発生し急激に増大した1例を経験した.
症例は67歳,男性.上腹部痛,腹部膨満感を主訴として近医受診.急性膵炎の診断にて同日に紹介入院となった.腹部CTにて膵頭部は腫大し周囲にはfluidが貯留していたが動脈瘤は認めなかった.入院後11日目には同部に径1.5cmの動脈瘤が発生しており,入院後28日目には長径2.3cmの動脈瘤に増大していた.腹部血管造影では前下膵十二指腸動脈に動脈瘤を認め,経カテーテル動脈塞栓術を試みたが困難であり動脈瘤切除術を行った.急性膵炎の発症時には本症も合併症の一つとして常に考えておく必要があると考えられた.
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