日本臨床外科学会雑誌
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治療中にARDSを合併したFournier症候群の1救命例
吉村 淳坂本 尚美仲川 昌之豊川 元邦
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2003 年 64 巻 4 号 p. 981-985

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抄録
症例は糖尿病を有する58歳,男性,会陰部の疼痛・腫脹を主訴に入院となった. CTにて会陰部から陰嚢の結合組織内にガスの貯留を認め,切開を行うと膿汁とガスが噴出した.切開後も炎症は下腹部,鼠径部へ拡大し,切開を追加したが消退しなかった.入院20日目にARDSを発症し,患者は呼吸不全となった.下腹部,鼠径部,会陰部の皮膚が壊死に陥り,デブリドマンを繰り返すことにより,大きな皮膚欠損となったがこれにより炎症は消退した.呼吸状態も改善し29日目に人工呼吸器を離脱した. Fournier症候群は会陰部を中心とする壊疽性筋膜炎で,しばしば治療に抵抗し重篤化する.こうした例では壊死組織の積極的な広範囲切除が必要と考えられる.
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