日本臨床外科学会雑誌
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TS1膵癌9例の検討
根塚 秀昭薮下 和久渡邊 智子井口 雅史藤田 秀人山本 精一加治 正英前田 基一小西 孝司
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2004 年 65 巻 3 号 p. 601-607

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抄録
大きさ2cm以下のTS1膵癌に関して手術成績を検討したので報告する.対象は過去17年間に当科で手術施行したTS1膵癌症例9例で,うち有症状例は5例,無症状例は4例(検診発見例3例)であった.術前画像診断上,腫瘤の描出には腹部US,不整膵管の描出にはERCPが有用であった.予後は癌死が5例,入院死亡が1例であり,生存3例はすべて5年以上無再発生存中である.累積生存率は1生率88.9%, 3生率, 5生率は44.4%であり,当科における膵癌全切除例の5生率6.8%に比較し予後良好であった. Stage別では, Stage I 3例, Stage III 6例であり, Stage III 6例中5例は術後短期間に癌死しておりStage III症例の予後は不良であった. TS1膵癌といえども, Stage III以上の症例に対しては, 2cm以上の膵癌と同様な治療戦略で臨まなければならないと思われた.
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