抄録
目的:手掌多汗症に対する胸腔鏡下胸部交感神経節切離術の有用性と問題点を明らかにする.対象と方法: 1999年8月より当科にて手術を施行した47例を対象としアンケート調査を行った.内容は発汗状態・再発・創痛・代償性発汗・美容度・満足度とした.結果: 31例より回答を得た.術前の発汗状態(7段階評価)は手掌・足底いずれも5.6±1.6点であったが,術後は手掌が1.6±1.0点(右), 1.9±1.4点(左),足底は4.8±1.7点となった.再発は3例, 9.7%,代償性発汗は30例, 97%に認めた.創痛は2.8±2.6点(11段階評価)で,美容度では8.8±1.1点(10段階評価)であった.満足度は7.8±2.0点(同)であった.考察:本術式による手掌における効果は著明で,再発率・創痛・美容度・満足度は概ね良好であった.しかし代償性発汗がQOLを低下させていたことは今後改善すべき問題と考えられた.