日本臨床外科学会雑誌
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巨大副腎骨髄脂肪腫の1例
高橋 裕山口 哲哉武田 亮二坂田 晋吾山本 道宏
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2005 年 66 巻 1 号 p. 197-201

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抄録
症例は48歳,男性で,平成15年5月頃からズボンのサイズが合わなくなってきたことを自覚していた.同年8月中頃に腹痛・発熱・水溶性下痢が出現し近医受診,右側腹部腫瘤を指摘され当科に入院となった.超音波検査にて右腎上方に高エコー域を示す20cm径の巨大腫瘤が認められた.腫瘤はCTで低吸収域, MRIではT2強調像で高吸収域,血管造影で乏血管域となり,右副腎骨髄脂肪腫と診断されて手術を施行した.摘出標本は20×18×16cm・2,400gの大きさで,病理組織検査では脂肪組織と,巨核球を含む骨髄組織からなる腫瘍で一部に副腎組織も認められ悪性所見はなく,右副腎原発の骨髄脂肪腫と診断された.
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