日本臨床外科学会雑誌
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脾機能亢進症を伴った脾原発悪性リンパ腫の1例
杉原 重哲鶴田 豊米満 弘一郎外山 栄一郎田中 睦郎瀬戸口 美保子
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2005 年 66 巻 1 号 p. 193-196

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抄録
患者は47歳,男性. 2001年12月,倦怠感で近医を受診し,白血球400/mm3,赤血球136×104/mm3,血小板2.2×104/mm3と汎血球減少症を指摘され,本院を紹介された.精査にて巨大脾腫とIL-2レセプターの高値を認め,脾原発悪性リンパ腫も否定できない脾機能亢進症による汎血球減少症の診断で手術を施行した.病理組織学的所見は悪性リンパ腫, diffuse small cell, B-cell typeと診断された.術後経過は良好で,第8病日目に退院し, 1カ月後に血液内科にて化学療法(CHOP)を施行し,術後31カ月の現在再発の徴候なく経過観察中である.
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