日本臨床外科学会雑誌
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腹腔鏡下アプローチが診断,治療に有用であった原発性小腸癌の1例
佐々木 剛志道家 充中村 文隆宮崎 恭介樫村 暢一松波 己
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キーワード: 小腸癌, 腸閉塞, 腹腔鏡検査
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2005 年 66 巻 12 号 p. 2988-2991

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抄録

症例は52歳,男性.イレウスの原因精査のため入院した.イレウス管からのチューブ造影により, Treitz靱帯から約45cmの部分に全周性の狭窄を認め,確定診断を得ないまま腹腔鏡下手術を施行し術中所見から小腸腫瘍と診断された.原発性小腸癌は比較的稀な疾患であり,小腸の解剖学的特性により術前の内視鏡による観察や,病理組織診などの確定診断が不可能な場合が多い.このような症例において腹腔鏡が診断,治療においてきわめて重要な役割を果たすことが最近報告されるようになっており,若干の考察を加えて報告する.

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