日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
帝王切開術後に腹直筋内に腫瘤を形成した腹壁子宮内膜症の1例
松村 祥幸岩井 和浩川崎 亮輔妻鹿 成治市之川 正臣高橋 透
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 67 巻 4 号 p. 890-893

詳細
抄録
症例は31歳の女性.疼痛を伴う左鼠径部腫瘤を主訴に来院した.平成12年と14年に帝王切開術の既往があった.超音波検査にて2.5cm大の内部不均一な腫瘤を腹直筋内に認めた.骨盤CTでは同部位に不均一に造影される腫瘤を認めた.腹直筋内腫瘤の診断にて摘出術を施行した.病理組織学的検討にて,腹壁子宮内膜症と診断した.
腹壁子宮内膜症は非常に稀な疾患であるが,疼痛を伴う腹壁腫瘤を認めた場合,念頭に置くべき疾患と考えられた.
著者関連情報
© 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top