抄録
過去10年間に沖繩地区でみられた薬剤性血液障害は41例で,男16例,女25例,平均年齢は53歳であった。原因薬剤としては抗痙攣剤が12例で最も多く,以下,抗甲状腺剤,ST合剤の順であった。血液障害の種類としては顆粒球減少が51%と最も多く,また,開頭術後の予防投与例が少なくなかった。抗甲状腺剤による顆粒球減少例では再投与時に発症した例が少なくなかった。原因薬剤投与から血液障害発症までの期間は3ヵ月以内のことが多かった。大部分の症例の予後は良好であったが,死亡例が3例みられ,その原因薬剤はバルプロ酸ナトリム,ST合剤,およびアスピリンであった。今回の調査により沖繩地区においてもかなりの薬剤性血液障害があることが示唆された。