臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
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症例
同一のクローンにより慢性型から急性転化した欠損型HTLV-IプロウイルスATLの1例
河野 清秀, 宇野 久光, 石崎 淳三, 松岡 均, 小村 和孝, 石川 智信, 津田 和矩, 鍋島 一樹, 河野 正, 木下 朝博, 三輪 正直
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1991 年 32 巻 7 号 p. 777-781

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抄録
患者は41歳,女性。1983年7月,白血球増多を指摘され当科初回入院。白血球数は14,600/μlでATL細胞は59%で,軽度の脾腫を認めた。抗HTLV-I抗体は陽性,ATL細胞のHTLV-I proviral DNAは欠損型であった。染色体検査では47, xx, +4であった。慢性型ATLとして無治療のまま,外来経過観察とした。その後,白血球数は6,000∼10,000/μlでATL細胞は3∼6%と減少し,これが8カ月間持続した。1985年5月,白血球は32,200/μl, ATL細胞は57%と増加し,扁桃と頚部リンパ節が腫大した。proviral DNAや染色体検査は前回と同様の結果であった。ATL急性転化型と診断し,全身放射線療法で治療したが,3カ月後,頻回の下痢が出現し死亡した。剖検では小腸の広範囲にATL細胞の浸潤を認めた。本例はproviral DNAや染色体検査の結果から,同一のATLクローンが増減をくりかえしたものと思われた。
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© 1991 一般社団法人 日本血液学会
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