臨床血液
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臨床研究
5q-染色体異常を持つ骨髄性白血病におけるc-FMSとGM-CSF遺伝子の同時的欠失
田中 公夫武地 美保重田 千晴小熊 信夫鎌田 七男滝本 泰生藏本 淳許 泰一土肥 博雄
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1991 年 32 巻 9 号 p. 931-937

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抄録

5番染色体長腕に欠失や転座の異常を持つ9症例の骨髄異形成症候群(MDS)や急性骨髄性白血病(AML)においてc-FMS遺伝子,GM-CSF遺伝子量をデンシトメーターで測定した。5番染色体長腕に欠失を持つ5症例の全員にc-FMS遺伝子とGM-CSF遺伝子の半量化が観察された。これらの事実はc-FMS, GM-CSF遺伝子はともに5q-染色体の共通欠失領域内に存在していて,これら疾患の発症や進展に重要な役割を果していると思われた。

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© 1991 一般社団法人 日本血液学会
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