臨床血液
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臨床研究
小児急性骨髄性白血病の治療研究
—CCLSG-ANLL9205の治療成績—
三間屋 純一堀越 泰雄清水 宏之前田 秀典小泉 晶一川上 清渡辺 新内海 治郎菊田 敦岡 敏明麦島 秀雄川村 尚久具志堅 俊樹太田 茂山村 泰一石田 也寸志関根 勇夫岡田 暹藤本 孟男
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1997 年 38 巻 2 号 p. 100-107

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抄録

小児癌白血病研究グループ(CCLSG) ANLL-9205プロトコールに登録された小児AML 45例につきその治療成績を検討した。本プロトコールでは寛解導入としてAVC療法(THP-ADR, VCRおよびAraC)を行い,以後,強化維持療法としてAVCとVP-16+HD-AraCを交互に32週または48週まで行った。11例は幹細胞移植を施行した。
評価可能例43例中38例(88.4%)に初回寛解がえられた。3年でのEFSは55.6% (S.E., 10%)であった。この良好な反応はFAB分類M5, M7および初診時白血球数10万以上群にもみられた。3年でのEFSは治療終了時期32週と48週の間で差はみられなかった。重篤な副作用は特にみられなかった。
以上の結果よりANLL 9205プロトコールは小児AMLに有効な治療法と考えられる。治療期間32週と48週でその治療成績には統計的有意差はみられなかった。

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© 1997 一般社団法人 日本血液学会
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