抄録
1986年1月から1996年7月までの間に入院した60歳以上の未治療急性白血病患者76名の治療成績を検討した。症例は男性48名,女性28名。年齢は60∼69歳が40例,70∼79歳が28例,80歳以上が8例で,病型別では急性骨髄性白血病(AML) 55例,急性リンパ性白血病(ALL) 13例,骨髄異形成症候群からの白血化(MDS/AML) 8例。治療はAMLではJALSGプロトコール,少量Ara-C療法,CAG療法を,ALLではDVP/M-CHOP療法を,MDS/AMLでは症例に応じた治療を行った。寛解率はAML 52.7%(JALSGプロトコール65.3%, CAG療法62.5%, 少量Ara-C 25.0%),ALL 61.5%, MDS/AML 0%で,寛解持続期間中央値はおのおの226日,85日,0日,生存期間は204日,177日,99日であった。全症例の年齢別の寛解率は70歳未満62.5%に対し,70歳以上は33.3%で,70歳未満では強力な多剤併用療法が有用と考えられた。