抄録
症例は19歳男性,macrothrombocytopeniaの精査の為当科に紹介となった。血小板数は73,000/μlで巨大血小板が末梢血塗抹標本で認められた。4年前より重症のアトピー性皮膚炎に罹患している以外は出血傾向もなく健康であった。9歳時Fallot四徴症のためシャント手術を受けた際,初めて血小板減少を指摘されたというが,とくに合併症も起きなかった。血小板凝集能はADP, epinephrine, collagen, ristocetinに対して正常,Salzman変法による血小板粘着能は正常に比べ亢進していた。ほかのmacrothrombocytopeniaを伴う疾患に認められる白血球内封入体は,本症例では認められなかった。患者の母親にも出血傾向を伴わないmacrothrombocytopeniaを認め,本症例が遺伝性であると考えられた。