臨床血液
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症例
初診時より著明なリンパ球増加を呈し,リンパ節と末梢血で異なる形態を示したmantle cell lymphoma
磯部 泰司川又 紀彦佐藤 尚武入江 誠治加藤 淳森 健平野 隆雄押味 和夫
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1998 年 39 巻 9 号 p. 692-697

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抄録
症例は72歳男性。表在リンパ節腫脹,脾腫,著明なリンパ球増加を認め,当科を受診。白血球数は54,300/μl。大型で核にくびれを持った核小体の明瞭な異型リンパ球を89.6%認めた。頚部リンパ節生検からmantle cell lymphoma (MCL)と診断した。リンパ節の細胞は白血化した細胞とは異なり,中型で核の切れ込みの少ない,より成熟傾向を示す形態だった。表面マーカーは両者ともCD5+ CD10- CD19+ CD20+で同じJH遺伝子再構成バンドを認め,同じ起源の細胞と考えた。白血化した細胞はCD23+ CD38+ CD43- CD44+ FMC-7+で,μおよびκが陽性だった。染色体検査では多彩な核型異常を呈したが,t(11;14)を認めず,cyclin D1蛋白の異常発現も認めなかった。CHOP療法6コース終了後,部分寛解のため以後COP療法を継続している。本症例は初診時より著明なリンパ球増加を呈し,白血化した細胞がリンパ節の細胞と異なる形態を示し,MCLとしては非典型的な特徴を持った症例と思われた。
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© 1998 一般社団法人 日本血液学会
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