臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
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症例報告
大動脈弓部人工血管置換術後に腹直筋血腫および骨盤内血腫を併発した後天性血友病A
牛木 真理子小池 道明秋山 俊洋渡邉 慧子安 洋輝三橋 大樹岡和田 祥子山崎 晋渡邉 敬夫祖父江 省吾伊藤 直人杉元 啓二
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2011 年 52 巻 1 号 p. 8-13

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抄録

60歳男性。大動脈弓部人工血管置換術施行後7か月で腸瘻造設を施行したところ創部の止血困難がみられた。腹直筋血腫,骨盤内血腫を合併した。APTTの延長(65.9sec)と第VIII因子活性1%未満,第VIII因子インヒビター19.5BU/mlが認められて,後天性血友病と診断した。著しい血色素の低下が認められ,活性化第VII因子製剤9.6mgを25回投与とステロイドパルス療法を施行した。一般に手術後に後天性血友病を併発することは,手術直後または3か月以内であるが,本例は術後7か月に出現し,特記すべき症例と考えられた。

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© 2011 一般社団法人 日本血液学会
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