臨床血液
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症例報告
リツキシマブが著効したIgM-monoclonal gammopathy of undetermined significance (MGUS)ニューロパチーの2症例
小池 道明杉元 啓二筒井 深雪八幡 悠里子
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キーワード: Rituximab, IgM-MGUS, Neuropathies
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2012 年 53 巻 4 号 p. 450-454

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抄録

66歳男性。下肢筋力低下,歩行障害で入院した。IgM 3,407mg/dlで,免疫電気泳動では,IgM κ typeであった。IgM-MGUSニューロパチーと診断した。その後,呼吸筋障害が出現して,呼吸器を必要とした。血漿交換とガンマーグロブリン大量療法後,リツキシマブを8クール施行したところ,しだいに末梢神経障害,運動障害が改善して歩行可能になった。
71歳男性。腰痛,下肢のしびれ,歩行障害で入院した。IgM 1,553 mg/dlで,免疫電気泳動で,IgM λ typeであったため,IgM-MGUS neuropathyと診断した。リツキシマブ8クールを施行したところ,しだいに歩行可能になってきている。IgM-MGUSニューロパチーに対して,リツキシマブは有効な治療法と考えられた。

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© 2012 一般社団法人 日本血液学会
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