抄録
症例は27歳女性。14歳時に特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura; ITP)の既往を認めた。妊娠36週に血小板減少を指摘されITP合併妊娠として紹介。軽度の貧血,血小板減少(0.5×104/μl), 肝障害とLDH上昇を認めた。第2病日に貧血の進行(Hb 6.6g/dl)を認め,Coombs試験陰性で破砕赤血球を認めたため血栓性血小板減少性紫斑病を疑い血漿交換を開始,ステロイドを併用した。ADAMTS13活性は著明な低下を示したがインヒビターは検出されなかった。第6病日,血小板数は22.3×104/μlと上昇し帝王切開で生児を得た。現在,Upshaw-Schulman症候群の疑いで2週に1回,新鮮凍結血漿の補充を継続中である。