2022 年 28 巻 p. 163-168
外来沈水植物オオカナダモの異常繁茂による水域生態系への影響や河川景観の悪化などが懸念されており,オオカナダモの繁茂要因の解明が求められている.本研究では,中国地方における3つの一級水系(佐波川,江の川,太田川水系)を対象に環境DNA分析を用いてオオカナダモの繁茂状況の把握を行った.続いて,オオカナダモの環境DNA濃度と環境要因との関係を検討した.結果として,佐波川水系中流域と江の川水系上流域においてオオカナダモ繁茂が相対的に顕著である可能性が示唆された.さらに,オオカナダモが河床勾配の緩やかな河川区間,および休眠期の河川水温が相対的に高い区間で繁茂しやすい可能性が明らかとなった.