河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
環境DNA定量メタバーコーディング法を用いた江の川土師ダム下流における魚類多様性の把握
宮園 誠二児玉 貴央赤松 良久中尾 遼平辻 冴月宮平 秀明
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2022 年 28 巻 p. 169-174

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抄録

河川本流から支流までを含めた流域の魚類多様性を把握することで,河川ネットワークにおける多様な魚類種の生息を可能とする河川区間の推定が可能となる.そこで,本研究では一級河川江の川の土師ダム下流を対象として,本流と支流の魚類α多様性(地点内の多様性を示す指標)およびβ多様性(地点間の魚類組成の違いを示す指標)の違いを把握することを目的とした.また,広域の魚類多様性を同時期に調査するには多大な労力を要するため,近年開発された環境DNA定量メタバーコーディング法(qMiFish法)を用いて,同一日,多地点観測により対象調査区間の本流および支流の魚類構成を把握し多様性評価を行った.結果として,本流のα多様性が相対的に高く,多くの魚種の主要な生息場である可能性が明らかとなった.また,支流地点のβ多様性が本流地点よりも有意に高く,本流よりも空間的に多様な魚類群集が支流に存在することが示唆された.

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© 2022 土木学会
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