2022 年 28 巻 p. 253-258
北海道の河川では,ヤナギ類が砂州上で樹林化し,土砂堆積により砂州が固定化・高地盤化し偏流や流下阻害に関連する.本論では,①:土砂堆積を考慮した樹木群の破壊限界の検討,②:①を考慮した二次元流況解析モデルを作成し,実績出水の再現検証,樹木群内の堆積の有無による感度分析を行い,堆積が卓越する箇所での樹木群破壊の検討方法 を考察した.①の結果,堆積の少ない箇所では既往検討と同様に直径の 2 乗で良好に近似され,堆積の多い箇所では樹木は転倒せずに破断となり直径の 3 乗で良好に近似された.②の結果,樹木の破壊・非破壊は実績と概ね整合がとれていた.感度分析からは,堆積ありの場合は非破壊の樹木群の増加で,水位上昇や堤防近傍の局所的な高流速の発生が懸念された.これらは樹林化が問題となる河川の管理に重要な視点となる.