2022 年 28 巻 p. 283-288
礫粗粒成分が停止する水理条件下における砂・礫細粒分の土砂動態を精度良く予測することは,礫床の細粒化やその解消といった一連の河床表層の粒度分布変化を把握する上で重要である.このためには,礫分による遮蔽効果を考慮した細粒分の流下・浮上特性だけでなく,細粒分の充填~抜け出しに伴う交換層内の粒度分布変化を合理的に表現できるモデルが必要となる.本研究では,一般的な混合粒径河床変動解析モデルを基本とし,礫粗粒成分で構成された表層が砂・礫細粒分の供給に伴い細粒化することを簡便に表現できるように改良した.そして,模型実験データへの適用ならびに,表層を露出材と充填材に区別して扱うことのできる岩見・藤田モデルなど,既存モデルとの比較を通じて,改良の基本的考え方やモデルの有用性を検証し,礫粗粒成分が停止する水理条件下での河床変動解析における留意点を整理した.