2022 年 28 巻 p. 61-66
著者らは,過去の洪水イベントデータの蓄積や観測データが少ない流域においても精度の高い洪水予測を可能にするため,時系列解析の多変量自己回帰モデルを基にした洪水予測手法の開発を目的として研究を行ってきた,本研究では,予測精度の向上を目的に本手法の誤差項に着目し,分散不均一性を考慮した洪水予測手法の構築を行った.本手法による予測精度の検証結果より,分散不均一性を考慮することで数10cm以上の水位予測精度が向上することがわかった.また,本手法の適応性を分析した結果,パラメータ推定に用いる洪水イベント数が4イベント以上あれば予測精度が安定すること,さらに,使用する観測データ数を6地点から4地点と限定してもその精度に顕著な差が生じないことから,観測データ数は洪水予測精度に大きな影響を与えないことがわかった.