2024 年 30 巻 p. 101-106
ダム堆砂の進んだ水力発電地点では取水口への土砂流入によって発電の運用・保守に多大な支障が生じており,取水口土砂流入の軽減が必要とされている.本研究では,米国の火力・原子力発電所で事例のある没水ベーン工に着目し,ベーン工による水力発電用取水口の土砂流入量軽減について実験的に検討した.水力発電用取水口を想定した水深・取水口幅比を実験条件に設定した実験を行った.出水時に頻繁に発生すると考えられる水理条件では,取水口への流入土砂量がベーン工で大幅に軽減する実験結果が得られた.また,既往事例で使用されることの多い矩形のベーンに対して,翼型のベーンがより効果的であることが分かった.さらに,水力発電用取水口の水深・取水口幅比の場合,ベーンの個数を米国の火力・原子力の既往事例で設置された個数から大幅に削減できることが示唆された.