2024 年 30 巻 p. 221-226
本研究は,越水に対して「粘り強い河川堤防」の技術開発を目的に,表面被覆型のかご系構造物を裏法肩から裏法面および裏法尻に配置した実物大の堤防模型を大規模堤防模型実験水路に構築し,越流実験から耐越水性を検討したものである.実験の結果,目標性能の目安となる越流水深30cmおよび越流時間3時間にて堤防高さを維持し,且つ堤体土も侵食されず耐越水性を発揮した.かご系構造物が耐越水性を発揮するメカニズムの1つに,かご層内での流速低減効果があげられる.かご系構造物下の吸出し防止シートの透水性を精度良く見積もる課題は残るものの,かごの底面流速から力のつり合い式を用いて堤体地盤における砂粒子の移動が検討可能であることを確認した.