2024 年 30 巻 p. 227-232
記録的な短時間強雨時の越水に伴う堤防決壊が頻発化等する中,粘り強い堤防が求められている.筆者らは,堤防裏法面に破砕貝殻層を敷設しキャピラリーバリア(CB)土層を構築することで,堤防裏法面への雨水浸透抑制と,越水時の裏法面侵食抑制が可能な貝殻を用いたCB堤防(以下,貝殻型CB堤防と記す)を提案してきた.本研究は,貝殻型CB堤防を屋外に構築し,雨量計と堤体内の複数の土壌水分センサによる雨水浸透挙動の計測(期間内に2回行った越水(天端からの放流水)時の侵食抑制効果確認実験を含む)を約1年9か月間継続した.その結果,実規模大レベルで堤防裏法面に埋設した破砕貝殻層の越水時侵食抑制効果と共に,侵食した覆土層の修復に伴う雨水浸透抑制機能が回復することを実験的に示した.