河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
一級水系白川の馬場楠堰における部分可動堰が水位および流速場に与える影響
大本 照憲宇根 拓孝坂田 洋一林田 祐一
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2024 年 30 巻 p. 269-274

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抄録

河川横断構造物である固定堰は,治水および環境面で多くの課題を有することから漸次,全面可動堰に改築されるケースが多い.また,平成28年熊本地震では山腹崩壊に伴い約100万m3の土砂が白川に流入にした結果,白川水系の堰上流では顕著な河床上昇を引き起こし,流下能力を低減させている.

本研究では,馬場楠堰改修における部分可動堰の開口部の位置および大きさが水位,流況に与える影響について検討した.比較対象の堰は,現況の全面固定堰,河道中央の開口幅30m,開口幅40m,開口幅 60mおよび開口幅60mの内,湾曲部内岸側の開口部を閉じた澪筋部に当たる左岸寄開口幅30mの5種類,流量は確率年10年相当規模の洪水流量1,500m3/sおよび確率年30年相当規模の洪水流量2,000m3/sの2種類である.実験結果から開口部の大きさおよび位置については開口幅60mとほぼ同様の効果が左岸寄開口幅30mにおいて認められた.また,開口幅60mにおいては,右岸側開口部で堰周辺に大量の土砂が堆積し堰操作が不可能になることから,左岸寄開口幅30mの方に合理性があることが認められた.

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© 2024 土木学会
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