河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
地質の違いが流域からの土砂流出量に及ぼす影響の比較 -土砂災害2地域の深成岩類と変成岩類における解析事例-
秋田 寛己
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2024 年 30 巻 p. 347-352

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抄録

本研究は,2017年および2019年の豪雨で土砂災害が発生した福岡県朝倉地域と宮城県丸森地域を対象に,災害前後の詳細地形データを用いて標高値の変化量を差分計算し,流域面積を0.01,0.025,0.05,0.075,0.1 km2の5ケースごとの土砂流出量を求めた.その上で,地質の違いが流域内の土砂流出量に与える影響 について崩壊発生密度や崩壊生産土砂量,流域侵食強度といった指標から明らかにすることを目的とした.いずれの地質グループでも全体的に流域面積が大きくなると起伏比が低下し,土砂流出量が増加するが,地質によってその増加傾向が異なっていた.深成岩類と変成岩類の地質はいずれも崩壊発生密度が大きかった.さらに流域内の崩壊生産土砂量と全侵食土砂量はy=axの一次式で回帰でき,平均的な流域内の全侵食土砂量は崩壊土砂量の約2倍になることから,これらの間には1:2の比例関係があることなどがわかってきた.

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© 2024 土木学会
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