2024 年 30 巻 p. 441-446
開発途上国や中進国のみならず日本のような先進国であっても,下水道情報やデータを水理解析用に整備している事例は極めて少ない.本研究では,水理情報が乏しい地域でも一定程度の精度で内水氾濫解析が可能となるように平面二次元不定流解析に簡易排水モデルをカップリングさせた解析手法を提案し,バンコク都内に適用した.その結果,簡易排水モデルを適用することで浸水開始時刻の遅れや最大浸水深の減少を表現し,観測値を再現することができた.さらに,異なる空間解像度での数値実験の結果,空間解像度が高いほど観測値を精度良く再現することができた.以上から,本提案モデルは一定程度以上の精度で市街地の浸水解析が可能であることを示した.