2025 年 31 巻 p. 211-216
越水に対して粘り強い河川堤防の構造は,丁寧に作られた新品の状態での水理実験等でその性能を確認しているが,土堤や部材の形状・品質の経年的な変化,施工時に生じる軽微な誤差や不備等の事象が生じた状態でも,性能を発揮する信頼性を有することが望ましい.本論文では,FMEAやFTAの考え方を参考に,現地で起こりうる粘り強い河川堤防の故障を事前にかつ効率的に抽出し,その原因を明らかにする方法について検討し,3つの粘り強い河川堤防構造に適用した.その結果,新たな潜在的リスクを発見でき,効率的に信頼性の向上が図れることを示した.