2025 年 31 巻 p. 283-288
洪水への治水対策として流下能力向上のために樹木伐採等が実施されているが,河川環境多様性のためには河道内植生との調和も重要である.本研究では,横断方向に切り下げられた高水敷を含む複断面水路模型を用いた水理実験において,高水敷水深・低水路水深比(h/H)や植生模型高さを変化させ,流況(大規模水平渦の発生有無など)と土砂堆積量の関係を解明することを試みた.既往研究との比較から,低水路際に植生がある場合は,より小さなh/Hで大規模水平渦が発生することが示された.h/Hが0.18と小さく,大規模水平渦が発生するときは,植生域の流下方向長さが短く水平渦が十分に発達しない程度であることが土砂堆積抑制に重要である.