2025 年 31 巻 p. 505-510
河川高水流量観測で実装が進む非接触型流速計測法では,風が表面流速に及ぼす影響の評価が課題である.既往研究ではADCPによる最表層流速を基準に風の影響を評価しているが,ADCPとの同時計測が必要となるため,様々な水位,流量および風向・風速条件のデータを収集することは困難である.本研究では,非接触型流速計測法の一つであるSTIV (Space-Time Image Velocimetry) における風の影響を,ADCPとの同時計測を行わずに,表面流速と風向・風速データから評価した.風速が時間的に増大する日時の連続観測データから,STIVによる表面流速は風速の増大にともないばらつきが大きくなり,一定のバイアスが生じることを示した.また,水位-流量曲線を用いた評価方法を示すとともに,本観測地点では観測流量に及ぼす風の影響は小さいことを確認した.