2025 年 31 巻 p. 529-534
現行の河川環境情報図の瀬淵分類は判読者の主観による航空写真判読が主流である.著者らは,ALBの 水面点群データから信頼度の高い水面モデルを作成し,得られた水深分布から流速を簡易な方法で推定し,客観性と汎用性の高い瀬淵判定手法を構築してきた.本研究では,既報で課題に挙げた横断測線の設定を見直した手法と,面的な水面点群データの活用に着目したメッシュ法の2つのアプローチにより,水理量の推定精度向上を図った.さらに,推定した水理量を現地調査により検証するとともに,現地確認を参考に瀬淵判定の閾値を設定する手順を取り入れ,水辺の国勢調査結果と比較した.その結果,二次元的な流れ場の水深分布や分流区間の流速分布を表現でき,現地調査結果と概ね一致することが分かった.また,対象区間における水国調査の瀬淵の約8割において,範囲内に瀬淵判定結果の瀬淵が含まれる結果を得た.実用化に向けて,水面点群データのノイズ処理等に含まれる主観的要素の削減などが今後の課題である.