河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
河床変動と植生消長の連成による河道内ハビタットの中長期解析
周 月霞森田 悠生戸田 祐嗣
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2025 年 31 巻 p. 85-90

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抄録

河川における樹林化問題が進行する中,治水安全度の確保・向上と河川生態系の保全を両立させる必要があり,そのために数十年規模の中長期スケールで河道地形・河川環境を予測・評価する技術の開発が求められている.本研究では,まず地形変動と陸域生物(植生)の生息場の変化を同時に予測できる「流れ・地形変動-植生動態-ハビタット評価」の総合解析モデルを構築した.そして,中長期ハビタットの動態を評価する指標として,地形変動・植生高変化の累積指標と,堆積⇔洗堀・裸地⇔植生の変化を表すシフティング指標を作成した.更に中長期解析における地形変動と植生動態を支配する洪水特性を把握し,長良川を対象としてモデルの適用性を検証した.その結果,河床変動と植生動態が概ね年最大洪水に依存することが明らかとなった.また,ハビタット評価結果と環境情報図を比較した結果から,本研究の総合解析モデルは河道の動的ハビタット環境をマクロな視点で評価する際に有効であることが示された.

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© 2025 土木学会
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