2026 年 32 巻 p. 193-198
超過洪水では低水路河岸侵食や堤防決壊などの河道被災が多く生じる.超過洪水は計画高水位以下の洪水より水位が高くなり,流れる流量も大きい.巨大なエネルギーを有して流下していることから,洪水時における時空間的なエネルギー分布を検討し,これと河道被災の関係について検討することが重要である.
本論文では千曲川と五十嵐川で生じた河岸侵食・堤体侵食等の河道被災を洪水流の持つ全エネルギー水頭の観点から分析し,被災原因について検討する.また,検討した結果を総合的に考え,洪水流の持つ全エネルギー水頭と河道被災長,エネルギー勾配の作用時間を用いた力積的な考えで被災を検討し,その工学的意味を考察した.