2026 年 32 巻 p. 475-480
近年,中山間地河川では土砂・流木の堆積による河道埋塞を伴う氾濫が発生し,深刻な家屋流失被害をもたらしている.本研究では,平成29年九州北部豪雨や令和6年奥能登豪雨の事例分析に基づき,家屋流失が生じやすい地形的特徴を6つに分類した.さらに,勾配1/100の固定床水理模型実験により,河道埋塞の進展に伴う氾濫流況の変化を考察した.その結果,埋塞区間の延伸や流量規模の変化が,氾濫原における高流速域の形成範囲に大きく影響することを明らかにした.最後に,これらを踏まえた家屋流失の定量的評価手法の構築に向けた技術的課題について整理した.