河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
気候変動を考慮した中小河川の圏域毎 基本高水流量算定手法に関する一考察
黒澤 祥一, 村上 真央, 新井 章珣, 渡邊 浩平, 阿部 紫織, 丸山 大貴
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2026 年 32 巻 p. 487-492

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抄録

栃木県内の渡良瀬川上流圏域および巴波川圏域を対象に,将来の気候変動の影響を考慮した基本高水流量の算定を行い,中小河川における治水安全度の公平性および計画手法の整合性確保を目的に検討した.解析手法は貯留関数法に統一し,計画規模は目標とすべき治水安全度および確率別流量に基づき設定し,計画雨量は2010年を基準とした確率雨量に気候変動倍率1.1を乗じて設定した.利根川水系河川整備基本方針との整合を図るため,I型降雨波形を適用した結果,中小河川では「降雨継続時間=洪水到達時間」と設定するとピーク流量が過大となる課題を確認した.そこで,圏域特性を踏まえIII型降雨波形を用いて再検討したところ,気候変動の影響を合理的に反映しつつ現行計画との連続性を確保できることを確認するとともに,「降雨継続時間≠洪水到達時間」とする柔軟な設定が中小河川において有効であることを示し,治水計画への適用可能性を明らかにした.

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