河川技術論文集
Online ISSN : 2436-6714
江の川におけるアユ産卵場の河床環境改善に向けた置き土投入方法の検討と適用
花岡 拓身, 赤松 良久
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 32 巻 p. 49-54

詳細
抄録

江の川ではアユの産卵場造成が行われているが,ダム下流の土砂供給が制限された環境下では,人為的な河床の耕耘は河床材料の粗粒化を促進させることが懸念される.本報告では,江の川の主要なアユの産卵場を対象に,置き土投入の事前検討から検討結果に基づいて施工された置き土の流出状況の把握までを一貫して行った.事前検討では,複数の置き土配置と産卵場直上への投入が産卵環境の改善に効果的であると推定された.実際に投入された置き土は,計画量全量が流出しており,小規模出水時には,アユの産卵に適した40 mm 以下の土砂を供給可能と考えられた.一方で,規模が大きい出水では,堆積した土砂のほとんどは流出してしまうことが確認された.ただし,依然として,置き土が有る場合には40 mm 以下の土砂の割合が比較的高くなっており,置き土投入は産卵場の改善に寄与する可能性が示された.

著者関連情報
© 2026 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top