抄録
コロナ禍において、防災学習を実践する営みが児童たちのコロナ禍の受け止め方にどのような影響を及ぼすのか探索した研究は、まだほとんど行われていない。そこで本研究では、防災学習 プロジェクトを長年にわたって実施している公立小学校の協力を得て、高学年児童を対象として、 2020 年度にどのような意識変容が見られたのか分析することにした。ヒアリング、質問紙調査、 内容分析という 3 つの手法で分析した結果、コロナ禍の最初期における休校措置は、多くの児童 の防災関心度を減退させていたが、防災実践が再開されるとすぐに回復していたこと、コロナ禍 をおそれる児童も多いなかで難局を乗り切れると信じている児童も多いこと、ただしその傾向は 防災関心度や取り組みのコミットの度合いと関連しているとは言えないことが見出された。