抄録
近年、災害の危険性が高まる中、多くの学校で多種多様な防災教育が展開されている。しかし、
2020 年から新型コロナウイルスが世界中で蔓延したことにより、多くの学校では防災教育の継続
が難しい状況に陥ったものの、コロナ禍でも工夫して防災教育を展開した事例も散見される。
本研究では、「令和2 年度1.17 防災未来賞ぼうさい甲子園」の取材記事を分析し、コロナ禍で
も熱心に取り組んでいる学校防災教育の特徴とそれを可能にする要因について探った。その結果、
コロナ禍での学校防災教育の特徴を4 つに分類することができた。また、学校防災教育活動内容
とその活動で誰と深く関わって活動しているのかと、各学校が持つバックグラウンドと教育方針
がコロナ禍での学校防災教育の継続要因に影響を与えていることが示唆された。