抄録
土砂災害における住民の避難率の低さが大きな問題の1 つである。効率的な学習が可能な小中
高の防災教育の効果が疑問視され、最終段階の大学の防災教育の教育効果についての論文も少な
い。そこで、大学の必修授業で1 年生に県の砂防の責任者の防災授業の前後に自身の防災意識を
自由に選択させ、意識の変化の理由を見つめさせて教育効果を分析した。最前線の専門家の対策
を学修後は自発的に社会的受忍の半数以上が施設整備や警戒避難、居住移転に変更する等効果が
あったが、依然として自然災害の規模や予測の困難さから対策せずに災害を受け入れる学生も多
くいることが判明した。