Revue japonaise de didactique du français
Online ISSN : 2433-1902
Print ISSN : 1880-5930
論文 (Fukuoka 2015)
Compétences linguistiques des collégiens japonais : le cas de l’École de Bruxelles
Jérôme PACCOUD
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2016 年 11 巻 1-2 号 p. 92-110

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抄録

義務教育段階における子供の移動をも余儀なくさせるグローバル化時代において, 日本国外で教育を受けた経験を有する日本人大学生を対象にした言語能力に関する研 究は存在するものの,中学校生徒はほとんど対象とされてこなかった。そこで複言語環 境における日本人中学生の言語能力の現状をまず把握し,どのような要素が外国語習得 や学習動機に積極的な影響を与え得るのか,その検証を試みることを研究目的とした。 具体的にはフランス語と英語のテスト,並びに個人アンケートを行い,ヨーロッパで既 に実施された言語能力テストの結果と比較を行った。結果として,複言語環境に身を置 いた期間や外国語習得が好きかどうかではなく,生徒の年齢が言語能力と最も大きな相 関関係を示したこと,更にそれにより言語能力に正の影響を与える共通要素は確認されないことが本研究では導かれた。

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© 2016 日本フランス語教育学会
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