2019 年 14 巻 1-2 号 p. 41-52
本稿では今後の大学におけるフランス語教育分野の人材育成のあり方を考えるために,教員公募資料を用いてフランス語教員の公募状況と教員に求められる教育能力と研究能力の評価体制を分析した。その結果,フランス語教育を担当する教員の専門分野は多様であること,大学教員に求められる教育能力の確認が不足している恐れがあることが見受けられた。今後はフランス語教育に関する研修のさらなる充実に加えて,教員を採用する大学にはティーチング・ポートフォリオなどを用いて教育能力を評価する制度の整備が望まれる。