抄録
2000年代以降、中国がEUに代わり最大のキャッサバ輸入国となり、タイやベトナムの中国向け輸出が拡大する中で、カンボジアでもキャッサバの生産・輸出が拡大した。しかし、タイ・ベトナムと中国間の貿易拡大がなぜカンボジアの輸出増加を促したのかについては検討されていない。そこで、本稿では、キャッサバの国際貿易構造からカンボジアのキャッサバ生産・輸出構造を解明し、その位置付けを考察する。タイとベトナムがキャッサバ産業の高度化を推し進める一方で、カンボジアは低付加価値のキャッサバ芋に特化した生産・輸出構造を形成しており、原料供給国として国際市場に参入をしているが、中国の政策変動に強く影響される脆弱な状況にある。