抄録
〔目的〕中殿筋各線維間の異なる作用を明らかにすることとした.〔対象と方法〕健常男性(平均年齢22~34歳)とした.運動課題は30%最大随意収縮の強度での異なる方向への静止性股関節外転運動(1:外転,2:外転+屈曲,3:外転+伸展)とした.運動課題前後の中殿筋各線維の筋厚と筋腱移行部距離は超音波画像から計測し,ぞれぞれの変化率を算出した.〔結果〕筋厚に関して中殿筋前部線維は課題2で,中殿筋後部線維は課題3で有意に高い変化率を示した.筋腱移行部距離変化率は筋厚変化率と同様の結果を示した.〔結語〕中殿筋前部線維は股関節外転作用に加えて屈曲作用を,中殿筋後部線維は伸展作用を有していることが示唆された.